※この体験談は約 4 分で読めます。
私はいわゆる、メンヘラ少女です。
「私はいわゆる、メンヘラ少女です。薬は常備3種類。セラピストにも月一度は会うし、 手首にも三回分ばかりやらかした痕があります。ていうか、みんななんでそんな普通に生きてられるんですか。私にはさっぱり分かりません。生きてる意味なんて何にもないじゃないですか。何か楽しいこと、ありますか?」
といったようなことを某巨大掲示板につづったりするのが日常みたいな、そんな生活を送っておりました。
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※この体験談は約 4 分で読めます。
私はいわゆる、メンヘラ少女です。
「私はいわゆる、メンヘラ少女です。薬は常備3種類。セラピストにも月一度は会うし、 手首にも三回分ばかりやらかした痕があります。ていうか、みんななんでそんな普通に生きてられるんですか。私にはさっぱり分かりません。生きてる意味なんて何にもないじゃないですか。何か楽しいこと、ありますか?」
といったようなことを某巨大掲示板につづったりするのが日常みたいな、そんな生活を送っておりました。
そこは自殺志願者の集まるスレッドだったのですが、ある日、じゃあみんなで集まって死のうぜ、と言い出す人が現れました。
話はどんどん膨らみ、なんか大規模オフ会の様相を呈しました。
会場には、とある廃校舎が選ばれました。
よくそんな場所が確保できたものですけれど、大勢いればいろんな知恵が(無駄に)集まるのです。
そして実際の開催の日。……冷やかしが多かったのか、臆した奴だらけだったのか、とにかく、現場に現れたのは、私ともう一人だけでした。
私より少し年下くらいの、(人のことは言えないですけど)暗い目をした男の子でした。
「あ、死熊(シグマ)です」(※私のハンドルネーム)
「……水際奴(スイサイド)です」(※彼のハンドルネーム)
お互い、かなり痛々しい名前を名乗りあった後、はたと困りました。
「死ねる薬持っていく」と称していた奴が来ていません。
ちなみにそいつのハンドルネームはドクター切子でした。
おのれ偽物め。
「どうしましょうか」
「屋上から落ちれば死ねるんじゃないかな」
というわけで、二人で屋上に上がりました。
スイサイド君……言いにくいので、以後S君と呼称します……は、なにか、爛爛とした目をしていました。
「ねえ、死熊さん」
「はい」
「俺たち、どうせ死ぬんだよね」
「そうですね。そういうオフ会ですし」
「どうせ死ぬんだ。だったらさ」
「え?」
S君は私の腕をつかみました。
「ヤらしてよ」
私は、学校の屋上の床に、押し倒されました。
「……!」
私は突然のことに、恐怖のあまり、声を出すこともできませんでした。
もっとも、大声を出しても無駄だったでしょう。
助けが呼べる状況ではありません。
可能性としては、相手を殺すくらいです。
私は自殺用にいつも持ち歩いているカミソリを取り出して、無我夢中で斬りつけました。
今思うと、止めておいた方がよかったんでしょうね。
カミソリで人を殺すなら、太い血管が通ってるところを一気にいくしかありません。
雑に斬りつけても軽傷を負わせ、逆上させるだけです。
S君はあっけなく私の手からカミソリをもぎ取り、凄絶な笑顔で言いました。
「ねえシグマさん、死にたいんだよね?殺してからレイプしてあげようか?
それとも、生きたままレイプされたい?どっちにする?」
私はがくがく震えながら、「殺さないで」と言いました。
人間、死にたい死にたいと思っていても、いざ死の恐怖に晒されれば、こんなもんです。
「じゃあ、何でも言うこと聞く?」
「き、聞きます」
「なら、咥えてよ」
ボロン、とS君のものが目の前にまろび出ました。
わたしがおずおずと口を開けると、彼はそれをねじ込んできました。
奥へと押し込んできます。そして、そのまま腰を振り始めます。
「んんー!んんー!」
吐くかと思いましたが、必死で堪えました。
そのまま口の中に出されたらほんとに吐いたでしょうね。
そうはなりませんでした。
彼はギンギンになったペニスを引き抜き、私の下着を乱暴に抜き取って、私の中に侵入してきました。
「痛!痛い痛い!痛い痛い痛い痛い!いや、いや、嫌……!」
「知るかよ。首筋掻っ切られたくなかったら、黙れ」
なんかS君、見た感じより遥かにサディスティックな人でした。
私の口に、私の下着を押し込まれました。もう、んー、んー、という声しか出せません。
ですが痛いんです。とにかく、めちゃくちゃ、痛いんです。
何がどうなっているのか、考える余裕もありませんでした。
痛みと、怒りと、絶望で、どうにかなってしまいそうでした。
やがて、終わりの時が来ました。
中で出されました。子供ができたら……って、どうせ死ぬんなら関係のない話ではあります。
でも私は、もう死ぬ気持ちなんか残っていませんでした。
殺されたくない、殺してやりたい、そんな気持ちでいっぱいでした。
ところがです。彼はこう言いました。
「ふう。……最後にいい思い出ができた。ありがとう」
そう言うと、彼はカミソリで自分の頸を切り裂きました。
噴水のように血が噴き出して、彼はその場に崩れ落ちました。
その後は大変でした。警察やらなにやら。
新聞にも載りましたよ、地方欄の小さな記事ですけど。
それから私が、死熊と名乗ることはなくなりました。
S君の墓参りには時々行っています。……彼と私との間の子供を連れて。
両親には泣かれましたが、子供は可愛いです。子供に罪はないですし。
今、私が死にたいと思わないのは、きっとこの子のおかげなのでしょう。
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