【BL】小学校卒業前、男子に告白された俺が股間に手を導かれた結果・・・・・・・・・・

【体験談】遠い日のあいつ~思いがけないボーイズラブ~

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何事にもタイミングというものがある。
いくつものちいさな偶然が重なって大きなターニングポイントへとつながっていくような、そんな時期が誰にでもあるものだ。

それは、小学5年の頃の話。
同じクラスに、カオルという男子がいた。
名前も女子っぽいけど話し方や仕草もやっぱりどこか中性的で、そのせいでクラスの悪ガキからはよくからかわれていた。

からかうと言っても、べつに今風のいじめじゃない。
気が向いた時に軽くはやしたてたりあおったりするような、やるほうもやられるほうもすぐに忘れてしまうほどのものだ。

ある日の保健の授業で、先生が同性愛について話した。
男を好きになる男子がいることを、僕はその時はじめて知った。

先生の話は今となってはほとんど忘れてしまったけれど、確か、同性愛もひとつの個性だからからかわずに尊重し合いましょうというような、そんな内容だったと思う。

その日から、カオルのクラスでのポジションが微妙に変わった。
ぼんやりとしたものにはっきりとした輪郭が与えられたようで、カオルへの風向きがちがってきたのを今でも覚えている。

それでも僕はまだ、カオルが本当に同性愛者だとは思っていなかった。
ちょっと女の子っぽい男子はカオル以外にも何人もいたし、それも性格のひとつという風に考えていた。

子どもだったからそんなに深くは考えていなかったけれど、個性の大切さや難しさについて自分なりに意識しはじめている時期だったのかもしれない。
そもそも僕とカオルは、そこまで仲がいいわけでもなかった。

 

6年生になった。
高学年ではクラス替えがないから、カオルとは卒業まで同じクラスということになる。
それが僕たちにとって大きな意味をもつことになると知ったのは、卒業間近になってからのことだった。

1学期と2学期はとくに何事もなく過ぎていき、あっという間に3月になった。
卒業式の練習が本格的にはじまり、僕たちもこれでいよいよこの学校からいなくなるんだなという実感が日に日に強まる時期だった。

卒業式の予行練習が終わって、カオルは突然僕に言った。

「今日はちょっと、教室に残ってくれないか」

ちょっとだけ、ドギマギした。
男の子からそんな風に言われるなんて、夢にも思ってなかったから。
それに、その時のカオルの顔はどこかさみしげで、僕なんかよりもずっと大人びていた。

そして、放課後。
いきなりふたりだけ残るとまわりからあやしまれそうな気がしたので、いったん教室を出てどこかで時間をつぶしてから、また教室に入ることにした。

「こんな時間にごめんね」

話しはじめたのはカオルのほうからだった。

「実は君に、どうしても伝えたいことがあるんだ」

「伝えたいこと?」

「僕たちはもうすぐ、この学校を卒業する」

カオルはいつになく難しい顔をしていた。
思いつめた表情と、今なら表現できる。

「君は知らないと思うが、僕はとなり町の私立中学に通うことになる。だから、君とはもう会えない」

「……そうなんだ」

「会えなくなる前に、迷惑かもしれないけれど、僕の君への想いを知っておいてほしい」

「カオル君の思い……」

「何というか、僕はその……」

カオル君の顔がほんの一瞬斜めに傾いて、ふわっと軽い風を感じた次の瞬間……。

やわらかい何かが僕の唇に押しあてられた。
それがカオル君の唇だとわかるまでには、それなりの時間が必要だった。

「……つまりは、こういうことなんだ」

そっと唇をはなして、カオル君は言った。

「動かないでくれるね」

なだめるように言うと、カオル君はやさしく僕の手を握ると、そのまま自分のズボンの中に導いた。
先生に言えないことが起こっているのは何となく理解できたけれど、カオル君の不思議な催眠術にかけられたように、僕はただおとなしく、彼にされるがままになっているしかなかった。

指先がカオル君のパンツの中にすべりこみ、妙に大きくて硬くなったものにふれても、僕はため息ひとつもらすことができなかった。

「こういうのは嫌いかい?」

耳もとでささやきながら、カオル君は僕の手に自分の手を重ねるように、硬くなった何かを根もとから先のほうへとこすりあげていく。
先のほうは何だかやけにぬめぬめしていた。

「もっと早く……」

カオル君は手の動きをだんだんに早めていく。
それにつられるかのように、カオル君の呼吸も徐々に浅くなっていく。

「もうすぐ……もうすぐだ……」

指がすりきれるかと思うほど、カオル君は激しく手を動かす。
そして……。

「うっ……」

突然、カオル君の硬くなったものがドクンドクンと脈うったかと思うと、生温かい何かが指先につく感触があった。
指先を軽くこすり合わせてみると、それはねばねばしていた。

「ありがとう……」

めずらしく興奮した様子でカオル君は言うと、やっと僕の手を離した。

「今度は僕の番……」

カオル君の手が僕のズボンのほうに伸びてきた時、反射的に立ち上がった。

「やめてよっ!」

自分でもなさけない声だと思った。
ただ、これ以上カオル君に身をまかせていると本当に取り返しのつかないことになりそうで、こわかった。

「ごめん……」

カオル君がどういう表情をしていたのか。それは今でもわからない。
僕はただただその場を離れたくて、カオル君のほうを振り返ることなく教室を出てしまったのだから……。

 

あれから20年。
カオル君は今、辛口のオネエタレントとしてテレビの世界で活躍している。
本業はメイクアップアーティストだそうだ。

まだローカル番組でやっとレギュラーをもった程度で、全国区の知名度とはいえないけれど、そう遠くないうちにきっと誰もが認める有名オネエに出世してくれると信じている。

あの日、教室から一方的に逃げだした僕のことを、カオル君は許してくれるだろうか。

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